Fuku-Hack

服好きの独り言

菅田将暉着用でも話題のブランド、"CCU"のレザージャケットについてレビュー。

レザージャケット。

購入時の価格にしても、いざ購入してコーディネートに落とし込むにしても、どちらでもハードルこそ高い印象はありますが、メンズファッションにおいてはいわゆる憧れのアイテムの一つであるようも思います。

今回は、自分自身がなかなか購入に踏み切れなかったレザージャケットについて、そもそもの"レザージャケット"に対する考えと、購入品のレビューをしたいと思います。

レザージャケットの代名詞

レザージャケットというカテゴリについて言えば、"アメジャンといえばショット、ロンジャンといえばルイスレザー"というのは最早ファッション業界の共通認識と言って差し支えないのではないでしょうか。

※余談ですが芸能人の方々はルイスレザー愛好家多いですね。

かくいう私は、10代の頃リチウムオムやバックラッシュのレザーが欲しいと思っていた時期もありました。

無論、学生だったので当然買えるものでもなく諦めていましたが、、、

その後も、冒頭で述べたようなハードルが常に頭の中にあり、他アイテムに比べ"欲しい!!"という欲は薄いまま20代を過ごしてきました。
そして30歳を過ぎてから、再度レザージャケット欲が出てきていたものの、何分安いアイテムではないためずっと手は出せずにいました。

人気ドメスティックブランドであるオーラリーやコモリを例に挙げれば価格帯は20-30万円程。

社会人となって買えない価格ではないにしろ、決して簡単に買える金額ではありません。

そもそもレザージャケット自体、薄手ではないにもかかわらず防寒性は非常に低いので、着られるシーズンが短いという点も個人的に気になっており、年間を通してそれほど出番がないアイテムに数十万円というのは、、、というのが私個人の感想です。

昨今ではセレオリでも安価でクオリティが良いアイテムがたくさんリリースされているから、そちらも悪くは無いとも考えるように。

あらゆるブランドのレザージャケットを日々調査しながら過ごしていたある時、セレクトショップにそれはあったわけです。

CCU

そのブランドはCCU(シーシーユー)

恥ずかしながらその時まで聞き馴染みのないブランドではあったのですが、レザー業界ではちょっと名の知れたブランドとのこと。

当該ブランドは20AWシーズンデビュー以来、レザーアイテムとしての人気を博している模様。

加えて、テレビで菅田将暉さんがCCUのレザージャケットを着用されていたこともあり、そのモデルはメルカリ等で定価かそれ以上の高値で取引されています。

いやはや、やっぱり知らないだけで国内にもまだまだ色々優秀なブランドはあるものだなと思いました。

しかもレザー専業ブランドというのも個人的には◎。

さて、当時試着したアイテムはカバーオールだったのですが、やはり発売当初から動きが早かったようでマイサイズが無く、そのアイテムの購入には至りませんでした。

初見ですっかりこのブランドの虜になってしまったわけですが、当ブランドは毎シーズン異なる型のアイテムをリリースする為(ほぼ同じようなものもありますが)、現シーズンのものが売り切れてしまったら次シーズンで買うことは難しいことになります。

ただし一方で、現シーズンで欲しいものが無くても、次シーズンで全く別の型がリリースされる可能性もあり、この”毎シーズンモデルが異なる”というのは中々に楽しみなものであるとも感じます。

ちなみに、立ち上げ当初~21AWくらいまでは、商品名=アイテム名でしたが、最近はそのアイテムを名指す特徴的な商品名が付けられているようです。

例えば、過去アイテムのレザーシャツは"REGULAR COLLAR SHIRT"といったシンプルな名前でしたが、現在のレザージャケットは、"ROBERT"や"THOMAS"といったような名前が付けられています。

NICENESSに近い感じでしょうか。

素材としてはシープスキン(羊革)、カウスキン(牛革)が主で、(加工の)種類としてはスムースレザー(表)、ヌバック、スウェードなど多岐にわたる模様。

カラーバリエーションは、ブラック、ブラウン、ネイビー、グレー、ベージュなどこれまた多いのも素晴らしい。

これもレザー専業ブランドの特徴の一つですね。

例えばドメスティックブランドがレザーアイテムを出したとしても、1色1素材での販売が普通です。

一方、レザーブランドの場合は、好きなデザインのジャケットがあれば、素材や色味を(バリエーションは多くないとはいえど)選べるのが強みであると言えます。

とはいえ、実はCCUの場合、例えば1つのアイテムでバリエーションが多いというより、モデルによって素材や色が異なるといった方が正しいため、"この形でこの素材・色があればよかったのに"ということも少なくありません。

例:ジャケットAではブラック/ブラウンのスムースレザーのみ、ジャケットBではブラック/ネイビーのスウェードのみ、など。(※極端な例です)

ブランド自身、いわゆるルイスレザーのようなライダースジャケット、といったゴリゴリのアイテムは無くカジュアル寄りであるため、幅広いファッションに合わせやすというのもポイント。

ということで数シーズンCCUを注目しつつ、自分が欲しいものを探していて、そして2023AW、ついに求めていた形に出会いました。

モデル名はHenry(ヘンリー)。

CCU "Henry"をレビュー

Henryの商品名は、正しくは”HENRY SWING TOP JACKET”なので、いわゆるスイングトップの形です。

何はともあれ写真を見ていきます。

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一見シンプルな見た目ながら、よく聞く"ありそうでない"デザインだと思います。

 古着屋においてありそうな雰囲気だと感じる人もいるかもしれませんが(私はそうでした)、これはデザインソースを深掘るとその理由が分かります。

 このジャケットは、60年代のスイングトップ、2000年代の軍モノジャケットのデザインをミックスさせたものなので、古着っぽいというのはある意味間違っていないわけです。

しかしながら、デザインやシルエット等々はうまく現代風に昇華されており、古着でありがちな野暮ったいレザー、野暮ったいブルゾン等のそれとはまるで異なります。

また、左腕/左胸元のポケットのアクセントが非常に効いており、これらが無ければよりシンプルかつ味気が無いものになってしまっていたかもしれません。

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裾はしっかりとリブで絞られており、これによりシルエットも多少調整ができ、着こなしの幅を広げることができるのもポイント。

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もちろんダブルジップ。

これもまた着こなしの幅を広げる一因となるのは言うまでもないでしょう。

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そして個人的に最もポイントが高いのがこれ。

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そう、チンストラップ付き

これがもう何より最高で、これが無ければもしかしたら買っていないかも、と思うくらい個人的には高ポイント。

レザーの襟を立てるなんてのはやや恥ずかしい印象もありますが、チンスト付きであれば一気にそのハードルは下がります。

防寒でもアクセントでもなんでも、チンストがあって損はないと思っています。

個人的にチンスト締め、襟立て、ジップ下だけ開け(裾広げ)の着こなしが気に入っています。

無論、シンプルに羽織ってジップ全開のラフな着こなしだってお手の物。

というわけで、このHENRYの魅力は、"一見シンプルながら、チンスト、ダブルジップ、裾リブがあることで、いろいろな着こなしが楽しめること"だと考えています。

ちなみにライナーはこんな感じです。

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シンプルな薄手コットン。

これに関しては特段言うことはないですね。

冒頭の繰り返しですが、レザーに防寒性を期待してはいけません。

真冬は寒いし、とはいえ肌寒いくらいの季節だとレザーは暑苦しいし、といったように、レザーは着る季節は限定されるのがネック、、

サイズ展開とサイズ感

HENRYに限らず、CCUのサイズ展開は1~4であることが多く、それぞれメンズのS~XLに当たります。

サイズ感としては、これまた難しいですが、どちらかといえば大きめになるのかとは思います。

少なくとも小さめではないのは確かです。

ライダースのようにジャストサイズで着るようなものでもないので、まぁこんなもんかなと思っています。

HENRYは当ブランドの展開の中でもスイングトップということもあり着丈は短めで、その他にアイテムに関しては、そこそこゆったりしたサイズ感だったように記憶しています。

カバーオールなんかは結構着丈がありましたね。

ということで、個人的推奨は170cm以下であれば1がジャストで2がゆったり、175cm前後であればサイズ2、180cm~であれば3,4を選んでおけばいいと思っています。

とはいえ購入の際はしっかり試着すべきであることは言うまでもないですが。

革質・厚み・重量等

CCUのアイテム全体的に、革は薄くて柔らかい印象がありました。

無論素材によりますが、特に今回ご紹介したアイテムはシープスキンなので、その皺感でなんとなくの柔らかさが伝わるのではないかと思います。

CCUのシープスキンアイテムは、"イギリスのシープレザーを0.6mmまで梳くことで柔らかくしている"らしく、それが着やすさと、見た目の重厚さの低減につながっているのではないでしょうか。

ちなみに重量は軽く、CCUのレザーを着て肩が凝った、重さを感じたというのは一切ありません。

この辺もアメジャン、ロンジャン、古着のレザージャケットとは大きく異なる点だと言えますね。

あとはドメブラの20-30万円のレザーもたいてい重いです。

革がラムだったりホースだったり、無論その違いもありますが、やっぱり軽いに越したことは無いと思います。

良い意味で、レザーを着ているという感覚はなく、気負わずに着られるアイテムだと感じています。

価格帯

レザー界隈のことは詳しくありませんが、おそらく普通~やや安めなのではないかと思っています。

私の中で10万円が一つの区切りで、それ以下で買えれば(無論質が良ければ)コスパが良いと考えています。

私が購入したHENRYは税込で約9万円で、たいていのアイテムが8~10万円程でした。

これはもう実物を見てほしいという他ありませんが、あのクオリティでこの価格であれば、決して高いとは言えないと思います。

前述したように、例えばオーラリーやコモリ、アプレッセのレザーは20-30万円の世界です、、、

総評

今話題のレザーブランド、CCUについて、自身が購入したHENRYを交えながらレビューしました。

初めてのレザージャケット、約9万円の買物となったわけですが、その満足度は極めて高いです。

カジュアルなデザインをベースにしながら、それをレザー素材にしているわけなので、違和感なく普段の服装に馴染ませることができるのが良いポイント。

柔らかく重量も軽いので、ストレスフリー。

"レザー"というもののハードルを自分自身で非常に高く設定してしまっていましたが、この固定観念を良い意味でCCUは崩してくれましたね。

今回はスムースレザーを購入しましたが、スウェードも相当に良さそうだったので、次回があれば別素材を狙っていきたいと思っています。

是非お試しあれ。

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