ここ数年、サンダルのトレンドに大きな変化が見られます。
かつて主流だったのは、足首や甲をナイロンベルトでホールドするストラップ付きのスポーツサンダル。
TevaやChacoに代表されるようなアウトドア起源のデザインが一世を風靡しました。
しかし、ここ数年、ファッションシーンではビーチサンダル型やスリッパ型のシンプルなサンダルが新たな主流となっています。
ラフで気の抜けたビーチサンダルにあえて上品なシャツ・パンツを合わせるスタイルが大人の夏のファッションにふさわしいと再評価されているのです。
また、ビーチサンダル型に留まらず、下駄のようなデザインも実はかなり増えてきており、数年後はこういったテイストのデザインが流行りそうな兆しさえ見えます。
本記事では、そんなトレンドが変化している2025年の今、定番から新鋭までサンダルブランドを7つ厳選。
どれも快適さとデザイン性を両立し、タウンユースにもリゾートにも対応する名作ばかりです。
- ISLAND SLIPPER(アイランドスリッパ)
- BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)
- JUTTA NEUMANN(ユッタニューマン)
- THE SANDALMAN(サンダルマン)
- Rainbow Sandals(レインボーサンダル)
- JAWANDI(ジャワンディ)
- OJOJO NAITO(オジョジョ ナイトウ)
- その他のおすすめブランド
- まとめ
ISLAND SLIPPER(アイランドスリッパ)
以下記事にもまとめましたが、ビーチサンダルといえばやはりこのブランドは絶対に外せません。
1946年にハワイで創業した「ISLAND SLIPPER」は、リゾートの空気を日常に持ち込むようなラグジュアリーなサンダルを展開しています。
上質なスエードやフルグレインレザーを贅沢に使い、すべての工程がハワイの自社工房でハンドメイド。
クッション性の高いフットベッドとグリップの効いたアウトソールが快適な履き心地を実現します。
シンプルで清潔感のあるデザインは、夏のカジュアルコーデにも、やや品のあるリゾートスタイルにもぴったりです。
私個人もスムースレザー、スエードレザー両方愛用していますが、履き心地抜群で夏はコレばっかり履いています。
BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)
多種多様のデザインを持つビルケンも、サンダルメーカとしてオススメの筆頭に挙げられるでしょう。
ドイツが誇るこのフットウェアブランドは、1774年創業という驚くべき歴史を持つ名門。
特徴的なのは、足の形状にフィットする独自のフットベッド構造。
これが抜群の歩行安定性と快適さを実現しています。
サンダルとして人気なのが、「ZÜRICH(チューリッヒ)」や「BOSTON(ボストン)」。
どちらも素足だけでなく、ソックスとの相性も良いため、春から秋まで長く活躍します。
特にボストンは、去年一昨年くらいに一時的に入手困難になり、転売価格で出回ったほどです。
健康を意識した快適な履き心地と、ファッションアイテムとしての完成度を兼ね備えた、まさに定番中の定番です。
JUTTA NEUMANN(ユッタニューマン)
サンダル界のロールスロイスとも称される「JUTTA NEUMANN」は、ドイツ出身の職人ユッタ・ニューマンがニューヨークで立ち上げたレザーブランドです。
最大の特徴は、極厚のレザーソールとアーチサポートの効いたコルクインソール。
最初は硬さを感じるものの、履き込むほどに足に馴染み、自分だけの一足に育っていきます。
ビーチサンダル型の「ALICE(アリス)」やスリッパ型の「SIMONE(シモーネ)」は、シンプルながらで圧倒的な存在感を誇り、夏の単調なコーディネートを格上げしてくれる逸品です。
「夏はシンプル・ラフな服装になりがち」な人ほど、こういった上質な一足があるだけで全く違った印象になるのではないでしょうか。
THE SANDALMAN(サンダルマン)
アメリカ・カリフォルニアの小さな工房で職人が一点ずつ手作業で仕上げている「THE SANDALMAN」は、知る人ぞ知るレザーサンダルの名門。
アーチサポート入りのインソールや、厚みのあるトリプルレイヤー構造のソールなど、足への負担を極限まで軽減する作りが魅力。
かのオールデンが使用していることでも知られるホーウィン社のクロムエクセルレザーを贅沢に使いながらも、カジュアルで自然体に仕上がっているデザインが特徴です。
まずは大定番の「501ビーチワイド」、編み込みが特徴的な「WEAVE」あたりから始めるのがオススメです。
Rainbow Sandals(レインボーサンダル)
1974年に創業した「Rainbow Sandals」は、“壊れないサンダル”という明確な目的を掲げてスタートしたブランドです。
壊れないサンダルを目的とした背景としては、創業者自身がサーファーであり、ビーチに捨てれらていたサンダルを見て、「壊れなければビーチが汚れない」と思い立ったからとのこと。
サーファーブランドらしく、基本的にはビーチサンダル型のデザインで、上質なレザーx厚みのあるソールが特徴的。
堅牢なステッチングと独自の接着技術で耐久性が非常に高く、長く履いても型崩れしにくい点が魅力です。
素足で履いたときの柔らかなフィット感と、シンプルな見た目のバランスが絶妙。
リラックス感を重視しつつ、妥協しない品質を求める人におすすめです。
セレクトショップ別注でのリリースも多く、結果としてこのレインボーサンダルを愛用しているショップスタッフも良く見かけます。
JAWANDI(ジャワンディ)
バリ島の職人によるブランド、「JAWANDI(ジャワンディ)」は、ミリタリーやワークウェアの要素を取り入れたアーティスティックなアプローチで注目されているブランド。
このブランドのサンダルは、職人によって手作りされているのが特徴で、その丁寧な作りが魅力的。
さらに素材にはしっかりと上質なカウレザーが使用されているにもかかわらず、値段は控えめで、コスパという観点ではかなり上位に位置するブランドだと思います。
もちろん履き心地も快適で、タフなソールと安定したフィット感は、都市生活にも自然と馴染みます。
他ブランドと比べ、やや知名度は控えめですが、「人と被らないサンダル」、「値段の安いレザーサンダル」を探している方には強くおすすめしたいブランドです。

OJOJO NAITO(オジョジョ ナイトウ)
「OJOJO NAITO(オジョジョ ナイトウ)」は、京都・祇園にて創業120余年を誇る老舗履物匠「ない藤」が手がける、新たなサンダルブランドです。
その象徴的なモデル「JOJO」は、日本古来の履物である草履をルーツに持ちながらも、現代のライフスタイルに馴染む“まったく新しいかたちのビーチサンダル”として誕生しました。
特筆すべきは、放物線を描くように設計された美しい花緒(鼻緒)と、極限まで無駄を削ぎ落としたミニマルな構造美。
伝統を尊重しつつ、現代に最適化された設計は、履き心地の良さと足への負担軽減を両立しています。
海外ではビーチサンダルやフリップフロップとして広く親しまれるフォルムに、日本的な美意識と機能性を重ね合わせたこのサンダルは、まさに足元から思想を伝えるようなプロダクト。
一般的なビーチサンダルとは一線を画す個性的なデザインではありますが、履物にこだわる人に一度は手に取ってほしい一足です。
その他のおすすめブランド
本記事では、2025年の主流であるビーチサンダル型・スリッパ型を中心に紹介してきましたが、スポーツやアウトドア用途、またはクラシックなレザーサンダルを求める方には、以下のブランドもおすすめです。
スポーツサンダル系
- SUICOKE(スイコック):Vibramソール搭載で履き心地抜群。モード感と機能性を兼備。
- Teva(テバ):軽量で水辺にも強く、アウトドア派に根強い人気。
- SHAKA(シャカ):90年代テイストの復刻モデルがストリートで人気。
- CHACO(チャコ):フィット感が高く、トレイル向けにも使える信頼ブランド。
- KEEN(キーン):つま先を守る独自設計。キャンプやフェスの定番。
アウトドアファッションが流行っている昨今では、やはり上記のブランドも根強い人気を誇ります。
上質レザー系
- Hender Scheme(エンダースキーマ):ヌメ革やベジタンレザーを用いた革新的デザイン。経年変化も魅力。
- Paraboot(パラブーツ):フランスの老舗が手がけるグルカサンダルやスリッパ型は、クラシックで品格あり。
「ビーチサンダルやスリッパ型はレザーでもやっぱり苦手」といった方には、レザーシューズとサンダルの中間に位置するようなモノがおススメ。
特にパラブーツのグルカサンダルは、レザーシューズ同等の上品さを持ちながら涼しさ・夏らしい季節感もあるのが魅力的。
まとめ
サンダルはもはや「夏だけの消耗品」「ただ涼しさを感じるためだけの靴」ではありません。
上質な素材と構造、そして作り手のこだわりが込められた一足は、ライフスタイルの一部として長く寄り添う存在となり得ます。
今回ご紹介した7ブランドは、どれも“ただのサンダル”ではなく、自分の価値観や美意識を反映できるプロダクトばかり。
機能性とファッション性、その両方を妥協したくない人のための選択肢です。
この夏、足元から自分らしさを表現する新たな一足を、ぜひ見つけてみてはいかがでしょうか。



