クラフトマンシップに裏打ちされたプロダクトで多くのファンを魅了し続けているPORTER CLASSIC(ポータークラシック)。
同ブランドの中でも、特に日常使いに重宝され、アイコニックなアイテムとなっているのが「ROLL UP SHIRT(ロールアップシャツ)」です。
一見すると、ボタンダウンでもなく、ドレスライクなディテールも抑えたシンプルなレギュラーカジュアルシャツといった印象。
しかしながら着てみると、ただのシャツではないとすぐに気づかされます。
今回は、そんなロールアップシャツの魅力を、素材・デザイン・サイズ感・バリエーションの観点から徹底的にレビューしていきます。
ブランド背景:ポータークラシックとは?
ポータークラシック(Porter Classic)は、吉田カバンの創業者・吉田吉蔵氏の三男であり、長年ポーターのデザイナーを務めた吉田克幸氏と、その息子で写真家・作家としても知られる吉田玲雄氏によって2007年に設立された日本発のブランドです。
ブランド名には、世界中の人々から愛される「クラシック」を日本から発信したいという想いが込められています。
2008年には銀座みゆき通りに旗艦店をオープンし、現在では新宿伊勢丹メンズ館や金沢、名古屋、京都など全国に店舗を展開しています。
ポータークラシックは「MADE IN JAPAN」に徹底してこだわり、日本の伝統技術や職人の手仕事を取り入れたモノづくりを続けています。
代表作のひとつであるKENDOシリーズは、剣道着をヒントに開発されたオリジナル生地を使用し、上質なスヴィンゴールド綿やシーアイランドコットンなどの高級素材をインディゴ染めした後、織りや洗い加工を重ねて仕上げることで独特の柔らかさと深い風合いを実現しています。
こうした製品は使い込むほどに味わいが増し、世代を超えて長く愛用できることを意識して作られています。
また、シルエットはゆったりとしたスタイルを基調に、フレンチワークウェアを思わせるクラシカルなデザインを採用。
流行に左右されず、着る人のライフスタイルや個性を引き立てるプロダクトが特徴です。
時代を超える“着心地”
ポータークラシックのアイテムに共通する大きな特徴は、「一度袖を通すと、他が物足りなくなる」と言われるその着心地にあります。
そしてそれは、ロールアップシャツにおいても例外ではありません。
使用されている生地は、ブランド独自のダブルガーゼやサマーコール、またはシーズンによってピグメント加工やインディゴ染めなど、様々なバリエーションがありますが、共通するのは「やさしい風合い」と「肌への馴染みの良さ」です。
ガーゼのような軽やかさを持ちながらも、へたらず、空気を含んでふわりと身体を包み込むような感覚。
特に注目したいのはその肌触りの良さ。
多くのショップスタッフが「インナーなしで素肌に直接着ることがおススメ」と話すように、それほどまでに快適で、ストレスのない着心地が得られるのです。
私自身も感じますが、シャツといえばどうしても小奇麗にまとめたくなりますが、このロールアップシャツに限っては、「いかにラフに着崩せるか」がカッコ良いとすら思っています。
絵になるシルエット
ロールアップシャツが他のシャツと一線を画す最大の特徴は、「アームが太く、身幅も広いものの、着丈が短めに設計されたボックスシルエット」であることです。
昨今、身幅も肩幅も着丈もビッグなシャツは多々ありますが、実際には着丈が長すぎると着こなしの難易度がかなり上がります。
一方、ロールアップシャツはというと、ビッグシルエットながら裾をタックインせずに着用してもバランスが崩れず、すっきりとした印象に仕上がります。
前述の通り、アームホールが広めに設定されており、名前の由来となっている“ロールアップ”は、実際には袖を折り返して着ることを想定したディテール設計のこと。
袖を留めるボタンやループがあるわけではありませんが、生地がやわらかく袖幅にも余裕があるため、自然にまくり上げるだけで抜け感のあるシルエットが完成します。
インナーについては、クルーネックのTシャツでも問題ありませんが、前述の通り、Uネックやタンクトップなど、首元に抜けのあるアイテムでラフに着こなすのもおすすめです。
※以下は本商品ではありませんが、イメージとしてはこんな感じです。
ちなみに靴はこんなイメージでしょうかね。
デザインレビュー
前述の通り外観は普通のシャツなので、特に深くはレビューしませんが、実物画像を載せていきます。


普通のシャツのようで、やはりこのシルエットは写真でも分かりますね。
たっぷりとした身幅、肩口が太く、大きくテーパードしたアームホール。
この特徴的なシルエットが、「ロールアップ時のスタイルの美しさ」に繋がっています。

ロールアップシャツはこの両胸のフラップポケットもデザイン上の特徴の一つです。
シャツといえば、左胸のみにシンプルなポケットが付いているのが一般的ですが、このシャツでは両胸がフラップ仕様となっており、ドレス感を良い意味で低減させるデザインとなっています。
ちなみに、無地等ではわかりにくいですが、例えばギンガムチェック等の柄シャツの場合、このポケットとボディはしっかりと柄が合うように作られていることも、このシャツに対するこだわりを感じさせます。

首元にはタグはなく、このように「Roll up」がプリントされています。
ポータークラシックらしい、非常に洒落たデザインですね。
サイズ感は「とりあえず大きめ」が正解
ロールアップシャツを選ぶ際、必ず意識したいのがサイズ感です。
というのも、このシャツは“シャツ”というカテゴリーにありながらも、ドレスシャツのようなジャストフィットを目指したアイテムではありません。
このアイテム自体、やや着丈が短めに設計されているため、普段通りのサイズを選んでしまうと、意外と小さく見えたり、袖丈がやや短く感じられるケースもあります。
そのため、購入時は「とりあえず大きめを選ぶ」ことを推奨します。
普段Mサイズを着用している方であれば、LあるいはXLでも違和感はなく、むしろゆとりのあるサイズ感がこのシャツの魅力を引き立ててくれます。
また、重ね着を意識する場合や、インナーに厚手のカットソーを入れたい方も、大きめサイズを選んでおくと汎用性が高くなります。
直営店のメンズスタッフの方はかなり大きめを選んで着ている方が多い印象ですが、これがまた非常に素敵なわけです。
色・柄・素材のバリエーション
ロールアップシャツは、色や柄、そして素材のバリエーションが豊富なのも魅力です。
カラーバリエーションや素材の違いによって、同じシャツとはいえ、まったく異なる表情を見せてくれるため、コレクション性も高く、リピーターが非常に多いアイテムでもあります。
とはいえ、最も象徴的な存在といえば、やはりギンガムチェック柄です。
なかでもブラック×ホワイトのギンガムチェックは、ブランド初期からの大定番であり、過去にはプレミア価格で取引されるほどの人気を誇ったこともあります。
あらゆるコーディネートに映えるこのチェック柄は、ロールアップシャツの大定番、“顔”とも言える存在です。
そのほかにも、無地やストライプ柄、さらにはインディゴ染め、ピグメント加工、リネン素材など、どれもポータークラシックらしい奥行きのある色使い・素材使いが印象的です。
中には店舗限定カラーも存在しており、ショップごとにラインナップが異なるため、実店舗を巡る楽しさもあります。
いずれもアイテムでも洗いを繰り返すことで独特の風合いが増し、自分だけの一着になっていきます。
価格
最後に価格について。
これまた素材やデザイン等々によって変動するのですが、今回私がご紹介したモデルは厳密には「Roll Up Stripe Shirt」と呼ばれるもの(25SSモデル)で、42,900円(税込)でした。
ちなみに「Roll Up Pin Stripe Shirt」なるモデルも迷いまして、そちらは44,000円(税込)でした。
他のモデルについては、おそらく変動もあるでしょうが、25SS時点では、綿100のギンガムであれば41,500円(税込)、無地の綿100で39,600円(税込)、シャンブレーだと55,000円(税込)でした。
おそらく39,600円が底値で、あとは8万台もありましたが、この価格までいくとさすがに、、、といった印象です。
この価格をどう考えるかですが、個人的には「やや高い印象もあるが、買う価値は大アリ」です。
というのも、やはりシャツ(特に綿100)は、オールシーズン活躍しますし、何より肌着・カットソーの上に着るアイテムの中で最もポピュラーだと思っているからです。
事実、真夏でも屋内の冷房対策として今シーズン多用しましたし、秋口はもちろんヘビロテ、冬だってインナーとして活躍するでしょう。
極論を言ってしまえば、ダウンジャケットのように極端に着るシーズンが狭いアイテムより、こういった出番が多いアイテムは結局買っておいて損はないです。
シャツといえば、当ブログではオーラリーを2度レビューしてきましたが、素材が違うとはいえ、やはり昨今のシャツは3万円だと安い方に分類されるのかもしれません。
まとめ
ポータークラシックのロールアップシャツは、個人的に「単なるシャツではない」と思っています。
着る人の生活に寄り添い、時にラフに、時に上品に、そして長く着続けることで深まっていく魅力を持ったアイテムです。
短め着丈のボックスシルエット、ロールアップしやすい広めの袖、素肌に着られるほどの極上の肌触り。
さらに豊富な色柄や素材展開、限定カラーまで揃い、その一枚一枚が異なる表情を見せてくれます。
シャツというカテゴリにありながら、スタイルの中心になり得る存在感を持ち、なおかつ肩肘張らずに着られる。
そんな“等身大の特別感”こそが、ロールアップシャツ最大の魅力だといえるでしょう。
シャツはどうしてもドレス感が出て苦手、、、という人にこそ、ぜひおすすめしたい1枚です。



