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服好きの独り言

【何故人気?どこで買える?】ENNOYの歴史を振り返りつつ人気の理由を徹底考察。

ファッションに敏感な人であれば一度は聞いたことのあるであろうブランド、ENNOY(エンノイ)

一般的なブランドであれば作られているようなホームページもなく通販サイトのみで、謎に包まれている部分も多いながら、その人気は非常に高いやや特殊なブランドです。

ENNOYではどういったアイテムがあり、なぜここまで人気なのか、そしてどこで買えるかについてまとめていきたいと思います。

ENNOY基礎知識

ENNOY(エンノイ)はスタイリスト山本康一郎氏によって設立されたブランドで、2019-2020年頃より始動しました。

元1LDKディレクターの三好良氏も立ち上げに加わっているとの話もありますが、この点について自身も確証が持てていないので詳細は不明です。

また、デザイナーも三好氏と認識している方も多いようですが、コラボ等はあれどデザインに三好氏が関わることは無く、デザイナーはあくまで山本氏です。

特徴

ENNOYの特徴は二つあると思っていて、まず1つ目がシンプルで洗練されたデザインであるということ。

そして2つ目は、そのブランドロゴ

「The Ennoy Professional」が代表的なロゴであり、後述する様々なアイテムに使用されています。

代表的アイテム

ENNOYは、トップス・ボトムスと言ったいわゆるメインの服といったカテゴリはもちろん、キャップや靴下、靴まで様々なアイテムをリリースしてきました。

その中でも代表的かつ人気アイテムは以下です。

ナイロンジャケット・パンツ

ENNOYのナイロンジャケット

大定番のナイロン。"シャカシャカ"(ENNOY)

※定価はセットアップで約60,000円、ジャケット約35,000円、パンツ約25,000円程。

ENNOYの代名詞ともいえるナイロンジャケット、通称「シャカシャカ」

シンプルかつほどよいゆとりのあるナイロンジャケットはオールシーズン使えるということもあり、非常に人気が高いアイテムです。

フリースジャケット・パンツ

ENNOYのフリース

通称、"シティフリース"(ENNOY)

※定価はセットアップで約60,000円、ジャケット約35,000円、パンツ約25,000円程。

デザインは上記ナイロンジャケット・パンツを踏襲しながら、フリース素材で作られたモノです。

フリースといえばアウトドアの印象は強いですが、こちらは「シティフリース」と呼称され、街着としてオシャレに着ることができることを意味します。

秋冬シーズンに最適なアイテムです。

スウェットシャツ(フーディー含む)・パンツ

ENNOYのスウェット

部屋着でも外着でも◎なスウェット(ENNOY)

※定価はセットアップで約4~50,000円、トップス/パンツ共に約20000~25,000円程。

ナイロン・フリース系も良いですが、結局部屋着・外着として使いやすいのはこのスウェット類です。

とにかく万能故にその人気も高く、二次流通でもなかなか値段が下がりません。

半袖・長袖Tシャツ

ENNOYのTシャツ

リラックスシルエットの半袖Tシャツ(ENNOY)

※定価は半袖が約12,000円、長袖が約15,000円程。

春から秋にかけて、1枚でもレイヤードスタイルでも使えるTシャツ類の人気も当然高いです。

無地であったりボーダーであったり種類はありますが、とにかくどれも人気。

全体的に、基本的にはセットアップとしてリリースされるアイテムが多く、上下揃えて着用したいと考える人が多くいるようです。

使われるボディ・素材

ちょっと話は変わり、ENNOYで使われている素材についてです。

今でこそ、多くのアイテムは「ENNOYオリジナルボディ」と呼ばれる素材が使われていますが、過去には既製品のボディにロゴを施したモノを販売していました。

代表的なものが、アメリカの「Tri-Mountain」と呼ばれるブランドのナイロンジャケットです。

Tri-Mountainは企業服・ユニフォームを売っていたメーカで、すでに廃業してしまっていますが、このメーカのボディを使い、ジャケット類を販売していた時期もありました。

※余談ですが、同時期に三好氏が手掛けるブランド、「SEE SEE」も同じTri-Mountainのボディを使用していたので、両氏ともこのボディが気に入っていたのでしょう。

ブランド立ち上げ当初は、こういった既製品ボディを使いながらもやはり「ロゴもの」に対する人気は高くENNOYは急成長し、現在はオリジナルボディを謳うまでになりました。

人気の理由

人気の理由は多岐にわたると思いますが、個人的には以下が挙げられると考えています。

①シンプルなデザイン+ロゴ

ENNOYのアイテムは、前述した通り、無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインが特徴です。

柄が使われているようなものも無く、大半のアイテムが無地、一部でボーダー、あとはほんのわずかに特殊なデザインがあるといった程度です。

一方で、全くの無地やボーダーだとそれはそれでつまらないうえに、例えばユニクロやジーユーといったコスパの良いメーカと大差が無くなってしまいます。

そこで映えるのがブランドロゴです。

このロゴの配置も非常にうまく、基本的には胸元にワンポイントのみであるため、地味すぎず派手過ぎず、万人に受けるデザインとなっています。

服自体のデザインはシンプルながら、こういった洒落たワンポイントが入ることで、ENNOYのアイテムは人気を高めているように思います。

また、ボディ同色刺繍(例:黒ボディ+黒刺繍)よりも、ロゴが目立つ刺繡(例:黒ボディ+白刺繍)の方が人気が高いことからも、このロゴを好む人が多い印象です。

ENNOY刺繍色の差

同色刺繍と異色刺繍

②落ち着いたカラーリング

これまでリリースされてきたENNOYのアイテムの大多数は、ブラックやネイビー、グレー、ブラウン、カーキと言った落ち着いたカラーが使われてきました。

結局のところ、需要があるのはこういったカラーであることは間違いが無く、それでいて長く着られるのも当然こういった落ち着いた色味のモノ。

①のデザインに関してもそうですが、奇をてらわず「無難かつ人気のカラーをしっかりセレクトしている」点は、多くの人から好まれているポイントだと思います。

③リラックスシルエット

ナイロンのセットアップやスウェットのセットアップが代表的なアイテムであることはすでに述べた通りですが、これらアイテムは一歩間違うと運動着や部屋着にしか見えません

その点、ENNOYのアイテムについてはそのシルエットがしっかりと計算されており、簡単に言えば「オシャレに見えるゆったりシルエット」でデザインされています。

あまりに細身でも、逆にオーバーサイズ過ぎてもダサく見えてしまう危険のあるナイロン・スウェット類ですが、程よいリラックスシルエットで作られたENNOYのアイテムはその雰囲気は全くありません。

当然、リラックスシルエットであることから着ていて楽なのは言うまでもなく、「着ていて楽なのにオシャレに見える」ことが人気の理由の一つと言えるでしょう。

ENNOYのセットアップ

リラックスシルエットのセットアップ

④時代にマッチしたスタイル

①~③を総括した言い方になってしまうかもしれませんが、ENNOYの服は現代のニーズに非常にマッチしていると考えられます。

当ブログで複数回取り上げているドメスティックブランド、AURALEE(オーラリー)の人気は今や国内でも指折りのものとなってきていますが、デザイン自体は非常にシンプル

一部SNSでは「オーラリーとユニクロは似ている?」なんて声もあるほどです。

無論、この背景にはユニクロの急成長もあるわけですが、ユニクロのデザインの根底も結局はシンプルなわけです。

SNSを見ていても、昨今人気なのはシンプル・ゆったりシルエット。

パンツに関しては細身・ストレートを履いている人は少なく、ワイド・バギー・バレルレッグといったシルエットが大半です。

色物を使っている人もあまり見かけず、使っていたとしてもワンポイント。

柄物に関しても同様で、人気なのはやっぱり無地。

昨今ではこういったシンプルなスタイルが大人気なので、ENNOYが提案するアイテムがピッタリ合致するということは言うまでもないでしょう。

⑤ブランディング

最後は服そのものの話ではないのですが、ブランディングです。

現在は定番アイテムが転売対象となるほど人気になったこともあり、ほとんどのアイテムがオンラインの抽選販売となっています。

この販売方法が結果として希少性を演出し、ファンの購買意欲を更に刺激しています。

また、山本氏・三好氏はもちろん、在原みゆ紀氏といった人気モデルの着用もSNSで多々掲載されることも、ブランドの知名度や人気を高める理由となっています。
山本氏手掛けるブランド「スタイリスト私物」とのコラボも多く、過去には「週刊文春」とのコラボもあり、話題性に事欠かないブランディングも見事だと思います。

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購入方法

前述の通り、基本的にはほとんどのアイテムが抽選販売です。

販売サイトはこちらです。

抽選販売に際し、大半は事前にインスタグラムで告知されるので、インスタグラムはフォローしておきましょう。

抽選期間は丸一日程設けられることが多く、基本的には参加できるかと思います。

ただし一方で、ごくまれに急に発売(ゲリラ発売)されることもあります。

曜日は全くのランダムですが、時刻は11時か12時ちょうどです。

したがって、究極なことを言ってしまえば、毎日11時と12時に上記サイトにアクセスし、販売が無いかどうかをチェックすれば、ゲリラ発売には対応できます。
※さすがに現実的ではないでしょうが、、、

また、このゲリラ発売で対象となるアイテムはENNOYの中でも比較的人気が高くないものが大半であり、いわゆる定番のロゴジャケット・スウェット類は抽選販売となることが多いので、その点は安心かと。

しかしながら、オンラインの抽選のみでしか発売されない以上、「店舗に行って早く並ぶ」といった絶対的に購入できる方法が無いので、購入できるかどうかは運次第です。

場合によっては二次流通での購入もアリかもしれません。

総評

大人気ブランド、ENNOY(エンノイ)について人気の秘訣を考察しました。

やはり誰しも無地の洋服が第一選択にはなる中で、ブラックやネイビーといった定番カラーを揃えながら、地味すぎないようにワンポイントを配するデザインが秀逸。

さらに、ゆったりしたシルエット故に着用していて楽にもかかわらず、見た目も洒落た雰囲気になるという点も大きな評価ポイントです。

SNSでの着用者も多く、よく見かける一方で中々手に入れにくいという希少性も、このブランドの人気・価値を押し上げている要因であると考えます。

昨今大人気のENNOY、この勢いはどこまで続くのでしょうか。

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