シンプルなデザインをベースとしながらも根強い人気を誇るブランド、COMOLI(コモリ)。
当ブランドは基本的に、多くのアイテムが毎シーズンあるいは隔シーズンでリリースされている"定番アイテム"で構成されています。
例を挙げればシャツやデニムシリーズが大定番で、他にもドローストリングパンツやジャケット、クルーネック等々がありますね。
そんな中、24AWに登場した新作、"デニム/レザーワークジャケット"はリリース前から注目を浴びており、24AWの当ブランドのなかでも人気筆頭のアイテムとなっていました。
本記事ではそんなデニム/レザーワークジャケットのレビューを行っていきます。
概要
元々、当アイテムは2024年10月下旬(27日あたり?)に発売予定だったのですが、延期となり11月上旬(3日?)に全国発売となりました。
アイテム単体の写真が良く、後述するように価格もコモリとしては安めであったことから、延期によりさらに人々からの視線がヒートアップした印象があります。
では次項よりレビューに移ります。
レビュー
まずは外観。
商品タイトルにある"デニム/レザー"の名の通り、ボディはブラックのデニム、襟のみレザーでの切り替えです。
上の写真だけで"モノの良さ"を強く感じるのは私だけではないはず。
バックはタック(ダーツ)が入っているデザイン。
生地も固く、アウターなのでこういったタックは必要なのでしょう。
袖口はシンプルなスナップボタン仕様。
上記の写真でもわかりますが、フロントのボタンも含めボディと同じトーンのブラックのボタンが使われています。
シルバーのボタンだと目立ってしまいますが、ブラックのボディxブラックのボタンだと全体が引き締まった、よりミニマルな印象になりますね。
フロントのポケットは、ワークジャケットらしくとにかく大きいです。
大きくて損は無いでしょうから、これはこれで良いかと。
襟にはチンストラップ等のディティールはありません。
チンスト大好きな私ですが、当アイテムはレザー切り替えなので当たり前と言えば当たり前ですね。
裏地はフランネル。
シルエットが大きく中に着こめるので、インナー次第では冬も問題無さそう。
ただし、見た目の季節感的に、(都内等暖かいところ以外では)あまり真冬に着るのは微妙かなとも思います。
洗濯も問題ないようですし、"ケアに困る類のソレ"では無い点はアウターというカテゴリにおいて優位であると言えるでしょう。
サイズ感
コモリのアイテム自体、そこまで小さくは無いのですが、これは他レギュラーアイテムと比較しても大きめです。
最小サイズ1を171cm痩せ型で着用してみると、大き目のカバーオールといった印象になりました。
正直、"サイズ2を着てる?"と言われそうなくらいなサイズ感ではあります。
コモリシャツやデニムジャケット等は大き目に着るのもアリだと思いますが、当アイテムだとサイズアップは明らかにオシャレなオーバーサイズというより、"大きいサイズを着ている"といった印象になるかと思います。
柔らかい生地感のアイテム、例えばニットやシャツ、スウェットなんかは大きめでもある程度たるみが綺麗に出るのでサイズ選択の余地は広いですが、このデニムレザーワークジャケットのようなガッシリした生地感でストンと下に落ちるアイテムだと、ジャストサイズが無難かなと思います。
価格
定価は85,800円(税込)です。
初めてこの価格を聞いたときは、"え?安すぎでは?"と思ったくらい、コモリのアイテムとしては安いと思います。
アウターだし、レザーも使われているし。
しかしながら、実際にはコモリのデニムアイテムはデニムジャケットが41,800円、デニムワークジャケットが46,200円と比較的お安めなので、デニムアイテムだと考えればたしかに妥当な価格なのかもしれません。(24AW時点)
いやでもやっぱり安い気が、、、
個人的コーディネートイメージ
大前提、襟がレザーで切り替えられていることによる"異素材の組み合わせ"が成立しているので、更に異素材を交えたオールブラックのコーディネートは大有りだと思います。
インナーにカシミヤ、パンツにウールなんかを持ってくれば、このアイテムの武骨さがほどよく中和されると思います。
が、私としてはドシンプルなアイテム故に、どうしても色を入れたくなりますね。
まずはカットソーとしてDAIRIKUのTシャツを合わせてみます。
小綺麗なアイテムのインナーに、こういったフェード+ダメージのあるプリントTで良い抜け感が出ると思います。
カットソーを合わせるなら、やっぱり無地よりプリントが欲しくなります。
次はシャツ。
同ブランドのコモリシャツでも合わせましょうか。
シーズンカラーのサンドピンクのコモリシャツです。
ブラックの武骨さがピンクで和らぎますし、このピンク自体デザイナーより"黒で合わせてほしい"とのコメントもあったので、相性は言わずもがな。
そしてこのアイテムの登場は寒い時期ということもあり、やっぱりハイネックのアイテムと合わせるのが好きですね。
発色の良いDRESSのタートルネックなんていかがでしょうか。
レザーの襟に目線が行き、さらにその奥に色を忍ばせアクセントを作るイメージです。
もちろん、ハイネック+柄があれば個人的には相当良い合わせになるかと思っています。
ということでNICENESSのベストをイン。
これが最も好きな合わせです。
個人的に文句なしの100点。
これらはあくまで勝手なコーディネートイメージではありますが、いずれにせよ、ワンポイントのデザインを有数するブラックのアウターは非常に便利ですね。
気になる点
本アイテムの気になる点としては、"着心地の悪さ"が挙げられます。
これはある意味こういった生地が固いアウターにとって避けられない問題かと思いますが、着ていて疲れますね。
同ブランドにおいて前述したデニムジャケット等は、裏地が無く、それでいて軽いので全く気にはなりません。
一方で、このアイテムだと、そもそもの表地がゴワゴワして固いことに加え、裏地が付くアウターなので悪い意味でしっかりとした厚さを感じます。
加えて、アイテム単体の重量もそれなりにあるので、これも上記デメリットを増強させてしまっている要因かと思います。
ある意味、ワークジャケットらしいといえばそれはそうですし、馴染めば改善はされるかと思いますが、この"着心地の悪さ"という点は本アイテムに対する正直な感想です。
総評
コモリのデニム/レザーワークジャケットをレビューしました。
24AWにリリースされたアイテムの中で一際注目を集めた一着ですが、その注目度に恥じないモノだと感じました。
ブラックのデニムとレザー素材、そして大き目シルエットという点から、非常に武骨な印象を受けるこちらのアイテム。
しかしながら、写真で見て分かるように細部のミニマルな作りとシックな色合いによって、"ワークジャケット"とはいうものの、非常に都会的なデザインに仕上がっている印象です。
黒いアイテムということで色物でも柄物でも合うでしょうし、ゆったりしたサイズ感故にインナーも選びません。
しかし一方で、裏地付きデニムアウターのデメリットともいえる、重さ/固さからくる着心地の悪さという点も一つデメリットとして挙げておきます。