Fuku-Hack

服好きの独り言

カシミヤ購入記③ AURALEEとHERILLのカシミヤを比較すると意外な差が?

カシミヤ購入記第三弾です。

第一弾は以下より。

fuku-hack.com

第二弾は以下より。

fuku-hack.com

本記事は上記2アイテムの比較です。

※予め断っておきますが、私自身生地屋ではないですし、あくまで素人による体感での比較となります。

AURALEE / HERILL

比較するブランドはオーラリーとヘリル。

先に買っていたのはオーラリーのカシミヤカーディガンでした。

オーラリーはデビュー当初から注目していたブランドの一つで、当時から生地の良さには定評があり、"カシミヤ"という高くて良い生地を買うには持ってこいでは?と考えたのが当ブランドを選定した理由です。

もう一方のヘリルについても、元々デニム等を着用していて、"ゴールデンキャッシュ"なる非常に良いカシミヤがあることは知っていたのですが、価格も安くないのでずっと買えないでいました。

今回、色々なきっかけが重なり、こちらのヘリルも購入に至りました。

同じシーズンに似たようなカシミヤカーディガンを2着買ってしまったのですが、両ブランドで違う色を選択することで棲み分けできるかなと考えています。

次項よりさっそく比較に入ります。

生地(感)

同じカシミヤ100ですが、オーラリーはベビーカシミヤ、ヘリルはゴールデンキャッシュと呼ばれる種類のものです。

正直、調べても優越は分かりませんでしたし、極論"どっちも希少で良い生地"と言っていいのではないかと思います。

が、生地単体はそうだとしても、服として完成された(編まれた)この2着を実際に触ると意外とその差を感じます。

個人的に、ヘリルの方が"肉厚でフワフワ"感が強いです。

f:id:rjkurufuku:20241114140824j:image

オーラリー単体で見た/触った時には非常に良い生地だと感じていたのですが、その後入手したヘリルを触ると、明らかにヘリルの方が肉厚でした。

しかしながら、この"肉厚でフワフワ"="良いカシミヤ"となるかどうかは分からないので、優劣に直結するポイントかどうかは分かりません。

ただ、繰り返しになりますが、触れた感覚でより良さを感じたのはヘリルの方でした。

作り・デザイン

いずれもカーディガンタイプで、特段変わったデザインではありません。

f:id:rjkurufuku:20241114140820j:image

ゆったりシルエットではありますが、極端なビッグシルエットでもないので、どんな服でも合わせやすく、そして流行り廃りのないデザインだと思います。

ただ、細部を見ていくと若干双方に違いは見られます。

ポケットの有無

細部と言いつつ大きな違いとなってしまいますが、まずはフロントポケットの有無でしょう。

f:id:rjkurufuku:20241114140807j:image

ヘリルの方はポケットがあり、オーラリーの方にはついていません。

ポケットの有無についても正直好みが分かれるところです。

ポケットがある方が便利なことは間違いないのですが、そのポケットが逆にカジュアルすぎるといった見た目への影響も小さくないので、ポケット不要という人もいるようです。

私個人としては、"デザイン・見た目を大きく邪魔しないのであればポケットは欲しい"派なので、この程度のポケットなら歓迎です。

カシミヤは肌に触れてなんぼだと思っているので、手を突っ込むことができるポケットの存在は大きいです。

利便性でも保温性でも、カシミヤアイテムにおいてポケットがあって損は無いと思います。

(袖)リブの長さ

リブの長さを比較してみると、明らかにヘリルの方が長いです。

f:id:rjkurufuku:20241114140816j:image

これはヘリル/ゴールデンキャッシュニットの大きな特徴の一つで、特にメンズでは、中々ここまで長いリブは見ません。

ニットで有名なJohn Smedley(ジョン・スメドレー)では袖を折り返して着用する、いわゆるターンナップを採用していたりしますが、それに近しい長さですね。

※とはいえさすがにスメドレの方が圧倒的に長かったです。

長い袖はこのまま着用しても良いですし、折っても良いです。

オーラリーの袖リブは良くも悪くも普通と言ったところ。

リブのテンションについてはややヘリルの方が強めに感じますが、どちらも強すぎず弱すぎず、特段言及すべき問題はありません。

ボタン補強

カーディガンには、ボタンホールの補強としてグログランテープが使われている場合があります。

ニット素材なので、ボタンホールにストレスがかかると、そこからほつれたり、穴が広がったりといったダメージが見られることがあります。

そういった問題の軽減の為、前述のグログランテープが採用されることがあるのですが、ヘリルはグログランテープ有り、オーラリーはテープ無しです。

f:id:rjkurufuku:20241114140812j:image

これもまた個人の考えになってしまうのですが、こういった高級素材を使うのであれば、当然長く着用したいわけで、私としてはこういった補強は必要だと考えます。

当たり前ですがこれを採用するにあたり莫大なコスト(作業工数、素材費用)がかかるというわけではないと思うので、できれば多くの類似アイテムに採用されて欲しいディティールです。

価格

最後に価格の比較です。

24AW時点で、オーラリーが81,400円(税込)、ヘリルが93,500円(税込)が定価です。

希少なカシミヤを使用しているとはいえ、どちらも決して安いとは言えませんね、、

税抜ベースでは11,000円の差があります。

ただ、ヘリルはポケット分の生地もあるので、こんなもんかな?とった印象です。

個人的に一方を選ぶなら、、、

どちらも良いアイテムですが、個人的に一方を選べと言われたら、ヘリルの方を選びます。

理由は"価格差を覆すほどの生地の良さと作りの良さ"です。

前述の通り、生地は(私個人の感想では)ヘリルの方が触り心地が良いうえに、ボタンホールの補強と言った作りの点でも抜かりなし。

加えて、ターンナップのスメドレのニットを個人的に所有しているくらい、ターンナップが好きなので、こういった袖の長いニットに惹かれるというのも理由の一つとなるかもしれません。

最後の項目は完全な自分視点なので、むしろ長い袖リブが気にいらない人はオーラリー一択でしょうね。

総評

オーラリーのベビーカシミヤカーディガン、ヘリルのゴールデンキャッシュカーディガンの比較レビューを行いました。

実はこの記事を書く前は、"どちらも希少価値の高いカシミヤを使っているうえに、デザイン自体も良い意味で普遍的なものなので、意外と比べるのが難しいかも?"と思っていました。

しかしながら実際には、細部で違いが見られ、私個人としてはヘリルに軍配が上がるという結果となりました。

オーラリーのアイテムも"個"で見れば大変素晴らしいと感じていたのですが、比較して相対的に見てみると、ヘリルの方がより個人的な好みに合致していると感じます。

しかしながら、これら2つに優劣をつけられるかというとそうではないので、各人がどのポイントに重きを置くかで評価は変わりそうです。

X(Twitter)では様々なファッションに関する独り言、一部役に立つかもしれない情報を発信していますので、ご興味ある方はフォローをお願いします。