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服好きの独り言

1784年創業なのに未だ人気が衰えない。JOHN SMEDLEYの魅力について徹底解説。

JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)は、1784年にイギリスで創業された世界的な高級ニットウェアブランドです。

シンプルながら洗練されたデザインと優れた素材による高品質なニット製品で知られ、現在もその人気は継続しています。

高品質なニット製品、ポロシャツ、セーターは世界的な評価を得ており、その知名度から、ファッションが好きな人は一度は聞いたことがあるブランドではないでしょうか。

ブランドの存続は10年や20年でも困難ですが、ジョン・スメドレーは200年を超える歴史を誇ります。

本記事では、このブランドがなぜこれほどの人気を誇るのか、歴史を振り返りながら、ブランド・アイテムの魅力について解説していきます。

 

歴史と伝統

創業

ジョン・スメドレーは1784年、ピーター・ナイチンゲール氏とジョン・スメドレー氏によってイギリスのデボン州で創業されました。

創業者のジョン・スメドレー氏は、繊細で高品質なニット製品の製造に情熱を注ぎ、特にメリノウールやカシミヤといった上質な素材にこだわりました。

この品質へのこだわりが、ブランドを世界的な名声へと導いたと言われています。

19世紀初頭、ジョン・スメドレーは手編みのニット製品を作り続け、その耐久性と快適さで人気を博します。

この時期から、「ニットウェア」という存在を上質でエレガントなアイテムとして位置づける先駆者となりました。

産業革命と機械編みの導入

19世紀後半、産業革命の影響を受け、ジョン・スメドレーは新しい製造技術を導入しました。

フラット編み機や輪編み機の導入により、ニットウェアの生産効率が向上し、より多くの製品を高品質かつ安定して製造できるようになりました。

この技術革新により、従来の手作業よりも速く精密な製品製造が可能となり、より広い市場への展開を実現しました。

20世紀初頭の成長

そして20世紀初頭、ジョン・スメドレーは大きな成長を遂げます。

イギリス国内だけでなく、アメリカ合衆国やヨーロッパ市場へも進出し、国際的なブランドへと発展。

特にアメリカでは、高品質なニット製品がファッション業界で高い評価を受け、高級ブランドとしての地位を確立しました。

この時期、カシミヤやメリノウールを使用したセーターやポロシャツが人気を集め、ラグジュアリーなファッションアイテムとして高く評価されました。

1970年代〜の高級ブランドとしての確立

1970年代から1980年代にかけて、ジョン・スメドレーは高品質な素材と洗練されたデザインを前面に押し出し、ラグジュアリーなイメージをさらに強化しました。

一流のファッションデザイナーやセレクトショップとのコラボレーションを展開し、よりファッション性の高いアイテムを生み出しました。

ファッション業界の他、セレブからの支持も集め、「ファッションとしてのニット」という新しいカテゴリーを確立。

イギリス国内の高級百貨店や海外の有名ショップでの取り扱いも増え、さらなる知名度の向上を果たしました。

1990年代~現代におけるイノベーションとサステナビリティ

1990年代以降、ジョン・スメドレーは環境に配慮した製造方法に積極的に取り組み始めました。

リサイクル可能な素材やオーガニックコットンを使用したアイテムを展開し、環境に優しい製品作りを推進しています。

また、最新テクノロジーの導入や新しい編み技術の開発にも注力し、常に革新を追求。

特に、細かく精緻な編み目は他ブランドとの差別化を図る特徴となっています。

アイテムの特徴と魅力

ジョン・スメドレーのアイテムには、以下のような特徴と魅力があります。

高品質な素材

ジョン・スメドレーのニットウェアは、以下のような厳選素材にこだわっています。

①メリノウール

ソフトで滑らかな肌触りがあり、暖かさと通気性に優れています。

ウールにありがちなチクチク感が無く、また、比較的薄手なのも特徴。

長時間着用しても快適に着用でき、温度調整の容易に可能です。

②カシミヤ

非常に柔らかく軽いカシミヤを使用しており、その品質には定評があります。

③シーアイランドコットン

高級感のある柔らかな風合いと美しい光沢を持つ綿を使用しています。

これらの厳選された素材はジョン・スメドレーを象徴するものとなり、ブランドの人気を支える重要な要素となっています。

私が所有しているアイテムはメリノウールのみですが、とにかく滑らかで、「ウールのごわつき」のようなものは一切ありません。

「ハイゲージニットを探すのであればまずはスメドレから」と言い切れるほど、とにかくメリノウールアイテムはお勧めです。

「一方で、ウールやカシミヤはケアがちょっと、、、」という人にはシーアイランドコットンが良いのではないでしょうか。

精緻な技術

ジョン・スメドレーは、製造工程において妥協を許しません。

全てのニットウェアで滑らかで目立たない縫い目を実現し、優れた着心地を提供しています。

全製品に「Made in England」のタグを付け、品質とクラフトマンシップへの誇りを持って世界へ展開しています。

この精巧な技術と優れた品質こそが、創業200年を経た今でも高い人気を維持している理由といえるでしょう。

自身が所有するアイテムも、正直に言えばそこまで丁寧に扱っているわけではありません。

しかしながら自宅の洗濯機でガンガン洗っても、表面・触り心地が荒くなる、毛玉だらけになるといったことが起きず、「モノの良さ」を実感しています。

上質にも関わらず、ある程度ラフに扱ってもOKという点は、日常着として考えればこの上ない魅力でしょう。

シンプルでエレガントなデザイン

ジョン・スメドレーのデザインは、「シンプルでタイムレス」なスタイルが特徴です。

過度な装飾を避け、素材の質感とディテールを活かしたエレガントなデザインで、長年愛され続けています。

カジュアルからビジネスまで、幅広いシーンで活躍するアイテム展開も、老若男女から支持される理由の一つです。

個性的なアイテムも私は大好きですしもちろん魅力的ですが、やはりベーシックなアイテムがあってこそです。

そしてこのベーシック・シンプルなアイテムほど素材・仕立ての良さで差が出てくるので、こういった点でもスメドレは優れていると言えるのではないでしょうか。

サステナビリティ

素材調達から製造工程まで、環境に配慮した取り組みを実践しています。

持続可能な方法での素材調達と環境に優しい製造技術の導入により、環境負荷の低減に努めています。

近年では、リサイクルカシミヤやリサイクルメリノを使用したアイテムも展開し、この時代に即した取り組みも、ブランドの支持を集める要因となっています。

代表的なアイテム

主な製品ラインナップは以下の通りです:

●ニットセーター(クルーネック、Vネックなど)

●カーディガン

●ポロシャツ

●タートルネック

これらのアイテムには、前述のメリノウール、カシミヤ、シーアイランドコットンといった高級素材が使用され、シンプルながら上品な印象を与えます。

高級感と快適さを両立し、長く愛用できる品質を提供しています。

別注・コラボレーション

ジョン・スメドレーの製品は、インラインでも多くのアイテムを展開していますが、他ブランドとのコラボレーションも積極的に行っています。

特に日本のセレクトショップや海外のラグジュアリーブランドとのコラボレーションアイテムが人気を集めています。

例を挙げれば、TOMORROWLAND(トゥモローランド)、BEAMS(ビームス)、UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)などの日本の有名セレクトショップで取り扱われ、これらのブランドとの別注アイテムも展開しています。

ちなみに私は下記のトゥモローランド別注のスキッパーニットを購入しました。

まとめ

ジョン・スメドレーについて解説しました。

スメドレは200年以上の歴史を誇る英国の伝統的ニットウェアブランドです。

創業当初より上質な素材と精緻な製法にこだわり、結果として今日までその人気は続いています。

スメドレのアイテムに採用されるシンプルで洗練されたデザインは、日常から特別なシーンまで幅広く活用できることから、長年にわたりファッション業界で高い評価を得ています。

結局、「ベーシックで上質」なものは廃れないということでしょう。

今後も長く続くであろう当ブランド、私も大変気に入っているアイテムも多く、引き続きたくさん買っていこうと思います。

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